2020.04.07 COLUMN

アパレルの新卒社員が覚えておきたい専門用語

by 深地雅也

こんにちは、深地です。

前回、アパレル企業さん向けに「新入社員の取り扱い説明書」を書いたのですが、これから入社する新人さんからすると、新しい環境に身を投じるというのは不安と緊張でいっぱいでしょう。筆者が新人の頃は、あまりにも緊張し過ぎて初出社の前日は8時間しか眠れなかった事をよく覚えています。

アパレルの先輩風吹かせて精神論を語ろう、とかそんなつもりは微塵もありませんが、入社した時に一番戸惑うのが現場で使われる専門用語。急に「プロパー」とか言われましてもそれが定価販売の事を指すなんて知りません。たまに店頭で販売員さんが接客中にプロパーという言葉使ってますが、結構な割合で「?」となっている事でしょう。

今回はそんな、一般には知られていないファッション業界の専門用語をまとめておきますので、新人の方々はさらっと目を通しておいて頂ければと思います。WWDでも同様の特集が組まれていましたので、そちらでは掲載されていないものをピックアップしておきます!

パッキン

呼称は「パッキング」から来ているようですが、商品を詰めるダンボールの事を指します。詰め物から由来したようで、入社初期はパッキンの梱包の仕方を先輩社員から学んだりするものです。筆者も入社前にアパレル経験者の方のお話を聞いた際に「これ、覚えておいた方がいいよ」と凄いドヤ顔で言われた経験があり、それが原因で記憶に刻まれた感はありますね。結果、ただのダンボールなので大して重要でも無いのですが、先輩社員が丁寧に用語を教えてくれるかどうかはわかりませんので、急に言われて「??」とならないように軽く心に留めておいてください。間違っても来年の新入社員にドヤ顔で教えてはいけません。

客注(きゃくちゅう)

文字通り、お客さんからの注文なのですが、新人時代いきなりこのワードを投げつけられた時に頭の中で漢字が浮かばなかった思い出がありピックアップ。言葉の響きが某獣系ゲームの登場キャラクターに似てるんで、脳内でカタカナで変換してしまったのは内緒です。店頭でお客さんからお取り寄せの希望があった際、倉庫や他店にヒアリングするのにこのワードが使われます。これと合わせて「店間移動」というワードも覚えておきましょう。こちらも文字通りお店からお店に商品を移動させる時に使われます。適当にやっちゃうと棚卸しの誤差の原因になりやすいのでご注意ください。

布帛

unsplash-logoPriscilla Du Preez

これ、「ふはく」と読むのですが、布帛とは、経糸(タテ糸)と緯糸(ヨコ糸)の2本の糸を交差させてできる織物の総称の事で、生地は大きく分けると編み(ニット)と織り(布帛)に分けられます。専門学校に入る前は本当に「織り」と「編み」の違いがわからず、ジャージーと言われると「スポーツする時に着る服の事」と思っていました。ビジネス系の専門学生は素材論の授業は寝る時間と思っているかもしれませんが、真面目に受けないと将来本当に困りますよ。

Ready to Wear

直訳すると「着るようにすでに準備された」、つまり既製服の事を指します。「RTW」という略語で記載されている事もあり、余計に混乱するので気をつけてください。我々の世代からしたら既製服が当たり前なのでわざわざ分ける意味があるのか?とも思ってしまいますが、オートクチュールやオーダーサービスを展開する場合は分けておく必要はあるでしょう。新卒の頃、担当していた店の店長に「Ready to Wearをしっかり売っていかないとね」と言われた時に知ったかぶりしてその場を切り抜けてました。店長、すみません。

SKU

Stock Keeping Unit(ストック・キーピング・ユニット)の略で、在庫管理の最小の単位の事です。この用語はアパレルに限ったものでは無いのですが、カラー・サイズ含むとSKU数が多くなりやすい業種ですのでよく使われます。こういった用語も社内の研修で教えてくれたらいいのですが意外と抜け落ちやすく、筆者の場合は他社との会議中にこのワードが出てきて大変恥をかいた思い出があります。社会に出ると英語3文字の略語の多さにびっくりしますが、1つ1つしっかり意味を覚えていけば何とかなります。頑張りましょう。

現物

普通にどこでもある日本語なのですが、アパレルの現場ではシーズンに入ってあがってきた商品の事を指したりします。現物と対比して使われるのは「サンプル」でしょうか。展示会時に並んでいる衣料品がサンプルに当たるのですが、それを見てバイヤーもMDも発注をかけます。そこから商品が入荷してきた物が現物になる訳ですね。アパレルはサンプル時からデザインやディティールなどが変更になる場合が多く、サンプルと現物に差が出る事もよくあります。


以上、あまり注目されていませんが知らないとそこそこ困るワードについて解説しました。ファッション業界はオーバーオールをある日サロペットと言い出したり、ベストをジレと言い出したりと、言葉が日に日に変わったりするので、用語で戸惑う人も多いかと思います。日々、雑誌やファッションメディアに目を通しておかないと「業界人なのに知らないの?」と逆マウンティングくらいそうなので、新卒の時からこういった用語には敏感にインプットしておきたいものですね!

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