2020.02.27 INTERVIEW

ファッションスタイリストが考える、これからの業界人に必要なスキル

by STYLE it.編集部

アパレル・IT業界で働く人々の働き方・想いを紹介していく連載「私のファッションスタイル」。第11回は、スタイリストとしてだけでなく【株式会社AWAKE GATE】でトータルプロデュースを行うCOLORS LOUNGEの運営とFashion Business Artist(=FBA)というトータルファッションビジネスアーティストを育成するアカデミーを運営しているAIKAさん。

FBAとは…?

「好き」を好きだけで終わらせない、業界で活躍する「ひと握りの存在」になるためのファッション・美容のリアルを学ぶ環境です。https://fba-realize.com/

バンタンデザイン研究所スタイリスト科卒業後、3年半のスタイリストアシスタントを経て独立。株式会社AWAKE GATEに入社し、スタイリスト業と並行して会員制ラウンジCOLORS LOUNGEの立ち上げやFashion Business Artistでの講師を行う。

 

スタイリストとクリエイター養成を両立

─ 簡単に今の仕事内容を教えてください。

FBAでは講師として生徒にスタイリングやディレクション業務を教えたり、全体のカリキュラムを組んだりしています。スタイリストとしては、アーティスト系の仕事が多いですね。CDジャケット、MV、ライブとか。他にもイベント関連や広告・CM、最近はFBAの生徒とチームを組んでファッションショーの仕事も受けるようになりました。ショーに関してはスタイリングだけでなく、モデルの人数や構成など、ショー全体のディレクションも任せてもらっています。

─ スタイリストになろうと思ったきっかけを覚えていますか?

昔からライブやエンターテインメントの空間が好きだったので、そこに携われる仕事がしたかったのと、勉強が嫌いだったので学力が関係ない仕事がしたいと思っていました(笑)高校2年生のとき、ライブの裏側を特集した番組でスタイリストという職業を知って、「私が求めてたものが全部合致してる!」と衝撃を受けました。そこからはスタイリストしか考えていませんでした。

─ スタイリストで活動しながら、なぜAWAKE GATEに入られたんですか?

スタイリストとして独立して1年が経った頃に、AWAKE GATEの会長と出会ったことがきっかけです。チームというものにすごく憧れがあったし、年齢的にも24歳と若かったので、できることを増やさないと周りに追いつかれてしまうという不安もありました。加えて、怒ってくれる人がいなくなってしまったので成長が止まったんです。そんなときに会長と出会い、私のダメなところをズバッと言ってくれたんですよ。びっくりはしたけど、嬉しくて(笑)これから立ち上げる会社のビジョンを聞いて、この人の近くにいたいと思って0→1を一緒にやろうと決めました。

社会人として活躍できる人材を育てる

─ アカデミーでは、どんな内容の授業を行なっているんですか?

今の社会で活躍するために必要なマルチスキルと、クリエイターであっても経営能力も持った人になるためのビジネスマインドの2軸で教えています。技術力は高いのに、経営マインドがないという理由で諦めてしまう子も見てきたので…。無駄なところは削ぎ落としながら、どんどん現場に連れて行ったり、クライアントがいる状態の中で仕事をさせたりしてアウトプットをメインに実践経験を積んでもらいます。なので、学生っていうよりは仕事をする前の延長線上のようなイメージですね。卒業してもちゃんとご飯を食べれないと意味がないので、生徒が1番成長できるように内容を組んでいます。

─ 生徒さんはどんな方がいらっしゃるんですか?

みなさん社会人で、働きながら通われています。20代前半〜中盤の方が多く、美容室に勤めている方やコスメブランドの店長をしている方がいらっしゃいます。中には、専門学校にも行ってなければ現職もファッション業界と全く関係ないという方もいらっしゃるんですよ。そういったゼロベースの方たちを、1年という短い時間の中でどれだけ育てられるかが課題。もちろん1年で全てができるようになるとは思ってなくて、在学中も自分の力で能動的に場数を踏むことが大切だと思っています。

たくさんの人と話すことで世界が広がった

─ スタイリストだけでなく教育に携わるようになって、変わったことはありますか?

正直、スタイリストだけをやっていたときは世界が狭くて、見えていないものが多かったです。ファッション業界の人は業界人同士で話すことが多くて、広がりがないので、業界問わずたくさんの人と話していく中で、私の視野が広がったし、人の気持ちが分かるようになりました。

また、これまでは対メディアばかり考えていたのですが、COLORS LOUNGEを通して普通の子たちが普通にオシャレを楽しんでいるところを見て、直接的にライフスタイルを変える体験を与えられるということも知れたので、今は対メディアも一般の子を育てることもどちらも大事に思っています。

─ ファッション業界の「もう少しここが変わればいいのに」とか「変えたいな」と思ってるところはありますか?

日本全体の話なんですけど、デザインに対する価値が低いことが問題だと思っています。デザインに対してお金が出にくいし、好きなことに対してはお金が出なくてもやってしまうし。それがある意味お金を生み出さない理由でもあるんだけど(笑)

あとは、業界の固定概念は壊した方がいいし、ファッションに対する価値自体も変えた方がいいと思います。いきなり大きくは変えられなくても、自分の周りにいる人には伝えたいし育てたい。ちゃんと現実を知って社会の動きに着いていけるようになって欲しいです。身近なところに伝えていって、どんどん広がっていったらいいですよね。

─ 少しずつ環境を変えていけるといいですよね。今、働き方とかも変わってきてますし。

そうそう。雇用とかもなくなると思うので、もっとみんな個に力をつけた方がいいんじゃないかと思います。

─ 今後どんな人が活躍すると思いますか?

私はオフラインでの関わりを1番大事にしているんですけど、いくらSNSが普及しても人はちゃんとした繋がりを必要としているし、今の若い子はコミュニケーション能力が低い子が多いので、高い子は一気に飛び抜けると思います。

これからはチームとしての夢を叶えたい

─ AIKAさん自身が2020年に挑戦したいことはありますか?

夢はほとんど叶えてきたんですけど、あと1つ、海外でショーをやる夢を今年は叶えたいですね。ショーにも強くなってきたし、今企画を出してるとこもあるので、もしかしたら7,8月にチャンスをいただけるかも知れないので、そこで叶えられたらいいな。

─ しっかり夢を叶えてきてるのがすごいですね。

有言実行タイプなんで(笑)それができたら私はもう幸せかな。あとは後輩たちが育ってもっと強いチームを作って、チームで動ける体制をつくりたいっていうのはありますね。チームや会社のビジョンとしての夢はまだまだありますね。

 

Instagram:@aikafunahashi

FBA:https://fba-realize.com/

TEAM COLORS:https://www.teamcolors.jp/


ファッション業界にとどまらず、教育の現場でも活躍されているAIKAさん。終始明るく楽しそうに話してくださるので、話を聞いているだけで元気をもらえる素敵な女性でした。人に会うことや育成することを本当に楽しんでいて、今の仕事を天職だと仰っていたことが印象に残っています。2つの業界をよく知っていて、人のことが好きな彼女だからこそ伝えられることがあるのだと思いました。

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