インフルエンサーマーケティング事業を主軸とした、2018年10月設立の【平成ロケット株式会社】。400名以上のインフルエンサーを抱える平成ロケットが、オリジナルD2Cブランド【チュウカタベタイ】を立ち上げました。12月にはポップアップも行い、今後もインフルエンサーコラボアイテムを中心に展開していくそう。そんな平成ロケットの代表・鳴海翔さんにインフルエンサーマーケティングやD2Dブランドについてお話を伺ってきました。
平成ロケット株式会社・CEO / 鳴海翔
インスタグラマーが働く、インフルエンサーマーケの会社
─ 会社を立ち上げたきっかけを教えてください。
大学1年生の頃からクラブイベントやインフルエンサーマーケティングのようなことを行なっていたこともあり、元々起業をしたいと思っていたんです。新卒でサービスのSEOを経験した後、大学時代から続けていたインフルエンサーマーケティングが仕事になると感じて起業しました。今では当たり前になっているんですけど、2年前はそこまで流行ってなかったんですよ。
─ 今もインフルエンサー事業がメインなんですか?
そうですね。社内に駆け出しのインフルエンサーを見つける子がいるんですけど、彼女がリストアップした人の中から僕が判断してお声がけをして。といった感じで常に新しいインフルエンサーを発掘しています。社員や業務委託も僕以外インスタグラマーで、しかも仕事ができるんですよ。彼らがいることがうちの強みですね。
失敗を経て、ブランドリリース
─ なぜブランドを立ち上げたんですか?
元々商品開発がしたかったのと、アパレルブランドをやりたいという仲間ができインフルエンサーマーケティングとのシナジーが合ったので立ち上げました。実は去年の11月くらいから着手はしていたんですけど、工場とか何も分からないところからスタートしたので、リリースまで時間がかかってしまいました…。
実はチュウカタベタイの前に【ヒトリゴト】というブランドも立ち上げたんですけど、それはバズを狙い過ぎてしまって僕自身ブランドを愛せなかったし、アパレルブランドとしてユーザーが着たいと思えるデザインとバズのバランスが取れてなくて失敗したんですよ。
─ なるほど。今は自分が愛せるブランドなんですね。
そうですね。今はバズとかは狙ってなくて、難しいことはしなくても、普通にマーケティングをやっていたら売れていくんじゃないかなと思っています。
─ 実際に立ち上げてみていかがですか?
まだそんなに時間は経っていないんですけど、いけるかなと思っています。チュウカタベタイは、元々僕が好きだった中華街とかアジアの雰囲気をアパレルブランドで表現したくて作ったんですけど、ニッチなカテゴリで競合がほとんどいないんですよ。ユーザーのフィードバックでも「こういう世界観の服はなかったので好きです!」と言ってくださる方がいらっしゃるので、反応はいいですね。
─ ロゴとか世界観可愛いですよね…!
ありがとうございます。イラストやデザインは、僕がだいたいのイメージや要望を伝えて、外部の方に制作していただいています。
今後は、インフルエンサーとコラボをして商品を販売していこうと思っているんですけど、チュウカタベタイのイラストロゴの顔部分をインフルエンサーの似顔絵にしていきます。
─ なるほど!イラストのタッチも可愛いし、ファングッズとして良さそう。
インフルエンサーマーケティングって、本人の熱量とその人が広告する理由が大切なんです。アパレル企業のPR案件って服を大量に配って宣伝してもらうのが鉄板なんですけど、もうどこもやってしまっているし、売れないんですよ。なので、初速で売上を作るためには、ファングッズとして作るのが1番よくて。服として販売するよりも、コラボでファングッズを作りましたって提案する方が相性いいんです。
リリース1ヶ月でポップアップ開催
2019年12月14日(日)に下北沢にて初となるポップアップを開催。
─ ブランド立ち上げ1ヶ月でポップアップを開催したんですね。
ユーザーと早めに会いたかったんです。僕たちが作ったブランドに共感してくれた人がどんな人なのかを見て、PDCA回して改善した方がいいなと思ったのでやりました。あと、ポップアップをやっているとユーザーからちゃんとしたブランドという認識もしてもらえるので。
─ 1日限定の開催でしたが、いかがでした?
並びも出たりしていて、よかったです。もう1つ運営しているインフルエンサーブランドと合同出店をしたので、そっちのブランド目当てで来たユーザーさんがチュウカタベタイのことを知ってくれたのでいい流れは作れたかなと思います。
2020年は、109やラフォーレなどの館でポップアップを開催しつつ、1年でベンチマークしてるブランドと肩を並べるくらいにはいきたいですね。ZOCの香椎かてぃさんや悲劇のヒロイン症候群などのアイドルとコラボしたいです。
<店頭スタッフ>
自分たちのブランドに興味を持ってくれるお客様と出会えたことが一番大きいです。どうしてもネットだけでは実感がなく4月には109でPOPUPを控えてまして、
引き続き展開していきます。
Instagram:@chukatabetai
平成ロケットHP:https://heiseirocket.co.jp/
昨今飽和していると言われているインフルエンサーを立てたD2Cブランド市場。「これからは、“熱量の高さ”や“愛”を持たないブランドは少しずつ減っていくと思う。」平成ロケットの鳴海さんは、そんな市場を客観的に見ながら、自身が持つインフルエンサーマーケティングの知見を活かした新たな勝ちパターンを探っていました。まだ立ち上がったばかりのチュウカタベタイ。2020年の盛り上がりが楽しみです。