2019.12.04 COLUMN

今更聞けないファッション業界のルール:「トレンドはどう生まれる?」

by 深地雅也

こんにちは、深地です。

「トレンド」

というワード、ファッション業界では耳にしない日は無いくらい使われてますね。意味は「流行」なんですが、何故かこの業界では流行る前にトレンドが雑誌や Webメディアに掲載されています。本来であれば、

多くの人に使われた結果=流行

が正解なんですが、こうなってしまうのにはファッション業界特有の理由があるのです。今回はそんな、意外と知らない「トレンドってどうやって生まれるの?」についてお話できればと思います。

 

今更聞けないファッション業界のルール:「シーズンって何?」

シーズンとも少し関連するキーワードですので、合わせてお読み頂けると理解しやすいかと。

色のトレンドは2年前に生まれる?

トレンド情報でまず発信されるのは「色」の情報です。流行色って実は2年前には決まっていて、インターカラー(国際流行色委員会)という機関から発信されています。ここを起点に、民間団体からもカラー情報が発信され始めます。このトレンドカラー、何も闇雲に決定される訳ではなく、社会の動向などをちゃんと調査した結果、導き出されています。めっちゃざっくり言いますと、不況が続くのであれば安定した色を好む、とかですね。

ファッショントレンド情報が発表


Flaunter.com

その半年後くらいから発信され出すのが「ファッショントレンド情報」になります。え、もうファッショントレンドがまとめて発表されるの?って思うかもしれませんが、ここではカラーの情報に加え、素材やシルエットのトレンド情報が発信され始めます。ザ・ウールマーク・カンパニー(国際羊毛事務局)やコットン・インコーポレイテッドなどの機関からの発信ですね。この頃にはカラー情報も配色などが提案され始めますので、トレンドの大枠が出来上がってくるようなイメージになります。

商品が店頭に並ぶ1年前には生地展が

さらにそこから半年の間に、今度は生地展が開催されます。パリで行われる「プルミエールビジョン」のような有名な生地展も、この時期に開催されます。有名な生地展はヨーロッパ中心、特にフランス・イタリア・ドイツなどで順次開催されているのですが、昨年にはプルミエールビジョンがなんとECをスタート。法人のみですが、現地に行かなくともWebで生地を購入する事が可能になっています。時代を感じますね…。

半年前にやっと「コレクション」発表


Brunel Johnson

商品が店頭に並ぶ半年前に、やっと皆様がよく知る「パリコレ」や「ミラコレ」などのコレクションが発表されます。雑誌各社はここでトレンド情報をキャッチしていますから、エンドユーザーが服を着る前にトレンドが発信されるのがよくわかります。また、各ブランドで発信する内容が似通ってしまうのも、こういう流れで情報収集や製作を進めているからです。これがコレクションを起源にトレンドが発生する理由です。


今ではコレクション発表を半年前ではなく、オンタイム、つまりシーズンが始まると同時に発表する「See now , Buy now」形式で運営しているブランドもあったりしますが(バーバリーとか)、上記の流れが基本になります。実はこれらの内容って色彩検定3級のテキストに掲載されているのですが、意外と知らない人も多かったりします。

昨今では、コレクションを起源としたトレンド以外にもInstagramなどのソーシャルから生まれるトレンドもあったりと、様々なところからの派生もありチェックする方も大変ですが、過去ストリートから派生した「ストリートファッション」も多く存在しましたから、こういった部分でもWebに置き換えられているのは時代だなぁと思います。まだまだ、コレクションから生まれるトレンドも少なからずありますので、これからファッション業界を目指す人はぜひチェックしてみてください。

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