2019.10.09 INTERVIEW

MODALAVAが古着買取サービスを通して伝えたい、二次流通のあり方

by STYLE it.編集部

「ファッションを愛する人たちがファッションを通して輝くためのプラットフォーム」として設立した【MODALAVA(モダラバ)株式会社】。今回は、MODALAVAが運営する、古着を売りたいユーザーと、買いたい古着屋をマッチングさせるサービス【#ootd専属買取クラブ】をご紹介いたします。

元々高校の同級生だったというお2人が、結婚・出産というライフステージの変化を経て感じた現在のファッション業界への思いや、サービスを通して挑戦したいことについてお話を伺ってきました。

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もったいないをなくしたい!廃棄予定のアイテムを利用したコンテスト開催

(L)亀甲かりんさん:アパレル企業に約10年勤務。店舗内のVMDから、商品開発・EC運用など、さまざまな業務を担当。現・CBO
(R)桂茉利子さん:LAの大学卒業後ITコンサル会社に就職。約10年在籍し、グローバルデータベースの連携やコンビニの店頭端末開発 などを担当。現・CEO

きっかけはライフステージの変化

─ なぜお2人で起業することになったんですか?

亀甲さん(以下敬称略):普通の会社員をしていたとき、やっぱり子育てとの両立が難しかったんですよね。産休をきっかけに起業を考えはじめ、ファッションでなにかしたいということを彼女に話したことがはじまりですね。

桂さん(以下敬称略):私はコンサル会社で働いていたとき、周りのリッチな独身女性は「高い服を買えばオシャレになれる」という感じの人ばかりで、IT業界女性のファッションに危機感を感じていたんです。そんなときにかりん(亀甲さん)から、アパレル業界の人は金銭面が理由でアパレルを辞めなくちゃいけないという問題もあると聞き、どうにかしたいなという思ったことがきっかけです。元々ファッションに関心もあったので、ITコンサルをやりながらモード学園に通っていた子を含めて3人で起業することにしました。

古着を売りたい人と買いたいお店のマッチングサービス

─ #ootd専属買取クラブの仕組みについて教えてください。

:今はまだモニター運用なんですけど、着なくなった服や小物を売りたいユーザーと、買取たい古着屋さんとのマッチングサービスです。サービスに登録しているユーザーと各々のインスタアカウントが紐づいていて、ユーザーのインスタアカウントを見た古着屋さんは相性のいいユーザーに対して“毎月10着送ってください”とスカウト依頼をすることができます。スカウトを受けたユーザーが毎月服を送ると、1カ月分、標準10着を最低1,000円で買い取ってもらえる仕組みとなっています。(※古着屋とユーザー間の条件調整は可能)

https://www.modalava.com/ootd-seller

─ スカウトにインスタのフォロワー数は関係ありますか?

亀甲:ユーザー自身が告知をしたりするわけではないので、あまり関係はないですね。それよりも服が好きでポテンシャルがある人ということの方が重要です。古着屋さんからすると仕入れの延長で、インスタはあくまで参考のため。という感じです。

─ 古着を提供してくださる方の反応はいかがですか?

:金額にすると一点一点フリマで売るよりは安くなるんですけど、古着屋さんに持ち込むよりは高く売ることができるので満足度は高いですね。金額以外のメリットでいうと、送る先が決まっているという安心感や、自分のテイストを理解した上での買取になるところが好評でした。

亀甲:フリマアプリだと一点一点撮影して発送しなくちゃいけないので、手間と金額のバランスを考えるとちょうどいい塩梅なのかなと思っています。ファッションとコスパの両立に厳しい私が使いたいサービスに仕上げて行っているのでこれからもっと進化します!

“古着を買うこと”が当たり前の世界に

─ 買取りのサービスを通して変えていきたいことはありますか?

:すごく長期的な話なんですけど、服一点一点がLTV(Life Time Value=顧客生涯価値)概念にできる世界にしたいんですよ。現代では品数が多すぎて難しいんですけど、1着の服が3回買われたとしたら3回分生産者に還元できる形にしたいです。そうすれば、生産者も長く使えるものや多くの人に手に取ってもらえるものを作ろうという気持ちになれると思うんです。

─ 服を販売する段階で、1人が着て終わるのではなく、別の人が使う前提になるべきということですね。

:女性って比較的短期間で出世や転職、妊娠などライフイベントごとにステータスや体型が変わって、服装も変わる。でも、その全てをクローゼットに入れておくにはスペースが足りない。そういう時は、どんどん服を手放してその時の自分に合った服を着ることが1番いいと思うんですよね。

亀甲:だからこそ、古着への抵抗がもう少しなくなればいいなと思っています。古着というともさっとしたイメージを持っていたり抵抗を感じている方もいますが、必ずしもそうではなくて。誰かが大事に使って綺麗なものもたくさんあるので、「オシャレなものは時間が経っていても使う」という風に社会が変わったらいいな。そうすれば、大量生産をしている会社も少なくなるんじゃないかと。

─ 物を捨てるくらいなら持たない方が環境にやさしいという意見もありますが、その辺はどう感じていますか?

亀甲:ときめきを保つためには、毎日白Tとデニムでは生きていけないですね。毎朝「何着ようかな〜?」って考える30分は本当に無駄な時間だとは思うんですけど(笑)、1日をハッピーに過ごせるかどうかが決まるじゃないですか。

:服は表現の場なので、私は服を買うことを諦める度に、自発的な表現を殺している気がして。

亀甲:昔みたいに、ちょっと高い洋服を数着だけ持って着回すことがいいことなのかもしれないんですけど、年齢もステータスも変わるし気分も変わるとなると、いいものだけを買うのも難しいので、誰かが使っていたいい物を使いまわしていくというサイクルができたら、お手頃にファッションを楽しめるんじゃないかと思っています。

used in Japanを価値にしたい

─ 買取りサービスの今後の展開で考えていることがあれば教えてください。

:海外ユーザーは早めに取り入れたいですね。日本って人にファッションを見られることが多いので、クローゼットの中にはオフィスに着ていくための“どうでもいい服”が多いんですよ。日本を中心にサービスを展開しているとそういう服ばかり買取ることになるのは見えてるので、海外ユーザーの個性的な服が欲しいです。逆に日本の服を海外に卸すっていうこともしていきたいですね。弊社にはアメリカで教育を受けていたり海外生まれのメンバーが多いので、海外展開へのハードルはないんですよ。

亀甲:メイド・イン・ジャパンって業界的に価値があるじゃないですか。私的にはユーズド・イン・ジャパンもいいなと思っていて。日本人は綺麗に使うし選ぶものがオシャレなので、日本人が一度使ったものが価値になるなら、海外にも広げていけると思います。

 

MODALAVA 公式HP:https://www.modalava.com/

 


お話を聞いていく中で、MODALAVAが運営する「#ootd専属買取サービス」は、古着が好きな筆者にとっても魅力的なサービスだと感じました。トレンドワードとして取り上げられている「サステナブル」を実現しようとすると、必要以上に服を買わない。ということが正解になるのかもしれません。しかし、自己表現のために服を買うし、着るし、楽しみたい。そんな服が好きな人こそ、意味のある買い物や買った後のことを意識する必要があるし、こういった二次流通のサービスをより多くの人や起業にしってもらい、ファッションへの価値観を変えていきたいと思いました。

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