2019.06.05 COLUMN

【就活生必見】ファッションビジネス就職活動完全ガイド

by 深地雅也

こんにちは、深地です。

ファッション専門学校では現在、学生さんたちは就職活動真っ只中。就活生はエントリーシートの書き方から面接対応から、様々な対策に終われている事でしょう。ファッション業界は慢性的に人手不足な職種があり、企業も年々早め早めの対策を心がけているようで、就職活動が解禁になる3月より前に、インターン等で学生さんの囲い込みを始めるといった状況。学生さんからすると、所謂「売り手市場」な訳で嬉しい状況だと思うのですが、それでも自分の入社したい企業や、手がけたい職種に就けるかどうかはわかりません。また、メディアが発信している事、教育機関が伝えている事と事実が異なるケースもあります。そこで今回は、ファッションビジネスにおける就職活動の状況が一体どうなっているのか、教育現場の観点から簡単に説明してみたいと思います。

 

求人の9割を占める「販売員」


Becca McHaffie

まずは従事者数が圧倒的多数の販売員。専門学校に寄せられる求人の9割は販売の募集なのですが、学生さんでも意外と知らない事実です。就活を始めてから「あれ、求人がほぼ販売しか無いぞ…。」と気づく人も多いようなので、早い時期から販売のアルバイトするなり、しっかり準備しておく事をおすすめします。昨今では「社内公募制」という制度を採用する企業が多く、販売で実績を挙げた人は早い段階から本部昇格する事も可能になっていて、販売を通過点にその他の職種を目指す人も多く出てきています。このあたりは以前書きました、

 

わずか1年で現場から本部へ。社内スタイリストのキャリアアップ術

こちらの記事にの記載していますので参考までに。結局は「通過点」のように考えていると中々実績もついてこないようなので、社内公募制に釣られすぎないのが得策です。とにかく離職率が高く、慢性的に人手不足なので贅沢言わなければ就職はしやすいです。個人的には、ファッション業界の基本的なスキルを養う為にも店頭経験ってめっちゃありがたい存在だと思っております。

 

最近志望する若者が増えてきた「EC担当」


Fabian Grohs

販売からスタートして心を打ち砕かれた卒業生が筆者のところにもよく相談に来ますが、ほとんどが「Webってどうですか?」と聞いてきます。それもそのはず、企業内でECの事業部は現在伸びているところが多く、「ECは伸びて当然」のような風潮が企業内にもあるのだとか。しかし、ECほど地味でコツコツした作業を要する職種はありませんし、Webや数字が好きでないとストレス感じやすいかと。ささげ業務も効率化が進み、最近では自動化する仕組みが生まれつつありますので、簡単な作業レベルなら習得しても仕方ないスキルかもしれませんし。(某セレクトショップでは時給950円のアルバイトがやってたりします。)あと、アパレル企業内のEC部隊に行こうと思っても、入り口は「総合職」になるので、結局人材難の販売に行かされる事になる可能性も高いです。受けるならZOZOTOWNやSHOPLISTなどのECモールの企業の方が、希望する職種に就けるかとは思います。純粋なEC部隊のお仕事は「ブランドビジネス」とは全くノウハウ違うのでお気をつけあれ。

 

意外とやる事が多い「営業」


Charles 🇵🇭

営業…、と聞くとセールスのイメージが強いと思いますが、それだけが業務とは限りません。勿論、自社ブランドをセレクトショップへ卸すといった業務がわかりやすいところではありますが、直営店を展開している企業に勤めると、その直営店の管理までやる事になります。特にちゃんとしたMDのいない企業では、新卒で小売のノウハウも無いのに直営店の年間計画とか渡されてプチMDみたいな事やらされる羽目になるのも珍しくなかったり。いきなりハードモードで仕事始まるので鍛えられる事は間違いありませんが…。忍耐力ある人には結構おすすめです。

 

やる気があればとりあえず誰でもなれる?「スタイリスト」


Prashant Andrew

まだまだ人気の職種であるスタイリストですが、こちらも想像しているより現場は過酷です。新卒の場合、まずはアシスタントとしてキャリアがスタートします。個人のスタイリストに弟子入りする場合、給与もほとんど出ないケースがありますし、業務内容は基本的には雑用メインです。学生さんを見てますと、雑誌のスタイリングやりたい人が多いかと思いますが、最近増えてきているのECサイトのスタイリング。また、個人でInstagram活用してコーディネートを発信して、パーソナルスタイリストとして活動する人も増えたりと、スタイリストもWeb活用が功を奏しているケースが見られるようになってきています。

スタイリストアシスタントは過酷な現場だからなのか慢性的に人手不足で、筆者が教えている学校でも毎年同じスタイリスト事務所から何度も連絡があります。学生をご紹介しましたが面接らしい面接というより「やる気はありますか?」がメインで聞かれ、やる気さえあればその他の要素はほぼ度外視して採用している印象です。ちゃんと法人として登記していて、芸能関係の業務メインでされている事務所に就職すれば、アシスタントでも条件面はそれほど悪くはありません。弟子入りは条件面厳しいので覚悟を持って職に就くのが必要ですね。

 

新卒の求人は勿論ゼロ「バイヤー・MD」


Parker Burchfield

ファッション専門学校が一番学生さんに誤解させてると思われるのがこちらの「バイヤー・MD」。入学当初は新卒でいきなりこういった職種に就けると思っている人もいるのですが、経験に裏打ちされたスキルが必須なので勿論、新卒求人はゼロです。ブランドの品揃えを計画するのですから、当然店頭経験も必要になるでしょう。ただ、バイヤーはともかく「MD」に関しては企業によって業務内容が大きく変わってきます。一般的に知られているのは「ブランドの企画をする人」だったり、シーズン中の「品揃え・店頭展開計画を立てる人」という認識でしょうか。中には「それディストリビューターでは?」という役割をMDと呼んでいる企業もあったりしますので、そこは注意が必要です。なので販売現場からだけでなく、生産管理からキャリアアップする人もいるようですが、基本的には業務経験が数年必要になる職種です。(筆者の周りでは販売からキャリアアップした人が実績を挙げているケースが多いです。)


すみません、冒頭から「求人の9割は販売員」という身も蓋もないお話をしてしまい、希望を無くしてしまう方もいらっしゃったかもしれません。しかしこれ、販売員:その他=91なので、残りの1割には今回説明していないデザイナー・パタンナーや生産管理なんかも含まれます。そんなファッション業界の中で、自分の働きたい職種に就けるかって本当難しい。まだまだ就活中の皆さんはこれを読んで改めて方向展開するも良し、これからファッション業界目指そうか悩んでるという若い方は、今のうちからしっかりとキャリアプラン考えて戦略立ててみてください。それでは皆様の今後のご活躍をお祈り致します。(締めが、就活で落ちた時に来るメッセージみたいになってしまった。)

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