2019.05.28 INTERVIEW

オンラインで百貨店を“再定義”するEC、ストライプデパートメントとは

by STYLE it.編集部

立ち上げから1年、右肩上がりの成長を続けているストライプインターナショナルグループのストライプデパートメントが運営するモール型EC【ストライプデパートメント】。オンライン上の百貨店を目指しているストライプデパートメントは他のモール型ECと何が違うのか、何を目指しているのか、お話を伺ってきました。

今回お話を伺ったのは、ストライプインターナショナルのグループ会社となった、ママ向けECサイト【smarby(スマービー)】を創業し、現在、ストライプデパートメントの本部長として2つのECサイトのプロダクト開発およびマーケティングを統括する遠藤崇史さん。

大学院で数学の研究をし、卒業後は日本政策投資銀行にて不動産ファンド業務に従事。ドリームインキュベーターで企業のコンサル・新規事業の立ち上げ、その後シリコンバレーのVCを経て帰国後、2014年にsmarbyを創業。2016年、ストライプインターナショナルのグループに。

 

ママ向けECサイト【smarby】ストライプグループへ

https://smarby.jp/

- まず、遠藤さんが創業されたsmarbyの事業内容を教えてください。

smarbyは、子供服やおもちゃ、マタニティアイテムなどを中心に扱っているママ向けのECサイトです。他にも雑貨やレディースアイテムなど、ママが買って楽しくなるような商材を集めて提供しています。最近では、知育を意識して47都道府県それぞれのTシャツを作りました。各県の形をモンスターのキャラクターっぽくキャッチーにし、名産品をイラストにしてプリントしています。サービス全体として、そういうお客様にとっての面白さや楽しさを重視しています。

- ストライプグループにはどういった経緯で入ることになったんですか?

サービスをローンチして2年半くらい経って資金調達をしていく中で、知人の紹介でストライプの社長である石川と出会ったんです。事業の概要や長期戦略についてディスカッションをするうちに、彼はアパレルのリテール、僕はECでバックグラウンドが違うにも関わらず将来ビジョンや目標が一致していたというか、目線が合っていたんですよね。たった数十分で「面白いね、じゃあ一緒にやろっか。」と話がまとまって。

- 数10分で!実際にグループ化してみて、どんなシナジーがありましたか?

色々ありますが、まずは会社としての信用が上がったことでさまざまなブランドと取引ができるようになったこと。他にも、決済・物流・コスト面でのシナジーももちろんですが、アパレルの知見や組織のマネジメントなど情報が得られたことも大きな効果でした。M&A後もsmarbyの売上は伸び続けているのですが、組織が安定したことでサービスに集中できる環境になれたことも大きかったと思います。ストライプのアパレルの知見もありますし、グループに入ったことでチームの知識量やレベルが上がっているのを実感しています。

ストライプは大きい会社ですが、カルチャーとしてスピード感を重視しているので、僕たちが相談した課題に対して社長や社長室の方がすぐにフォローをしてくださったり、弱いところを補填してくれています。ベンチャーらしさを失うことなく、さらにスピーディな事業推進できるようになりました。

ターゲットは“F2層”

- ストライプデパートメントの事業内容・概要について教えてください。

ストライプデパートメントは1年前、“自宅に、ポケットに、いつでもデパートがある”をコンセプトにスタート。F2層をターゲットに、百貨店の再定義を行おうとしています。具体的には、ファッション感度が高く、且つ新しいライフスタイルに興味のある方にラグジュアリーブランドや日本の高感度、高品質な商材を集めてマッチングするようなイメージです。

https://stripe-department.com/

- 他のECとはどんなところが違いますか?

1番特徴的なのは、オーダー単価が2万円と単価が高いところですかね。ターゲット層と、ターゲットに合わせた質の高い商材を集めているのが要因かなと思います。

サービスとしては、パーソナルスタイリングも行っていて、おすすめの商品を提案するだけでなく、オンライン上でも、百貨店のようにお客様のニーズに合わせた丁寧な接客を意識しています。スタイリングはもちろん、ビューティーやライフスタイルのアドバイスも好評です。

裏側では独自のテクノロジーを使いながら、データベースを構築して分析ツールを作ったりと、業務の効率化にも注力しています。コアな機能を自社開発するだけでなく、新しいツールやシステムなどを積極的に導入もしているので、パーソナルスタイリングのサービスなどでは、社内のスタイリストがお客様に対してより質の高い提案ができるような業務システムの構築ができていますね。

- パーソナルスタイリングを利用されているお客さまの反応はいかがですか?

満足度は結構高いですね。弊社の対応が追いつかないくらいお問い合わせがあります。リピートしてくださる方の中には、「また相談したい」と仰ってくれる方もいらっしゃり、コミュニケーション自体を楽しんでもらえてる感じもしています。

お客さまは女性の方が多く、「旦那の洋服を相談したい」だとか、リアルな百貨店のように使ってくださる方も増えてきました。

- それくらい信頼感があるってことですよね。

パーソナルスタイリングはストライプの店舗で10年以上接客をしてきた社員が担当をしているので、お客様にご満足いただける接客品質だと自負しています。数を捌けるようにという効率化も大切ですが、今後はスタイリストの個性を出していくだとか、人間味を出していきたいと思っています。サービスとしてのユニークさや、一歩先の提案を受けたいと思っている方に対応していきたいです。

チャットボットなども導入していますが、システムで効率化できる部分と人間らしいコミュニケーションは別物と考えているので、プロセスごとに使い分けています。即提案を求める方もいらっしゃれば、丁寧に接客を受けたい方もいらっしゃるので、人と機械をうまく融合させながら住み分けをしていきたいと思っています。

- サービスを運営してく中で気づきや発見はありましたか?

ストライプデパートメントもsmarbyも、意外なお客さまがいらっしゃるのが面白いですね。ストライプデパートメントだと70代の方が購入してくださることもあるんですよ。これまでECを利用したことがなかったような年齢・属性のお客様も多く、10年後にはストライプデパートメントの対象マーケットはかなり大きくなるんじゃないかと思います。こういうECをはじめたからこそ、上の世代の方々の変化にも気づくことができましたね。

ストライプデパートメントはNEXTステージへ

- 遠藤さんが感じている、アパレル業界の課題はなんですか?

アパレル業界全体でいうと、まだまだ効率化ができると思っています。商品のマスターデータや画像データ、ルールが会社によってバラバラだったりするので、店舗で売った商品を自社ECで売る、さらにモールに出す、というプロセスがすごく大変だったり。データやシステムを改善するだけで、営業利益率が2〜3%は上がるんじゃないかというポテンシャルは感じています。アパレル側のデータの仕組みが整うことで、僕らEC側も在庫ロスや販売機会の損失が発生しにくくなるので、店舗やECに関わらず、アパレル業界全体の流通総額を伸ばせる可能性があると思います。

- ストライプデパートメントの目標はなんですか?

ストライプデパートメントとして目指しているのは、流通額1000億円。なので、まだ加速が必要だと思っています。そのために、ストライプデパートメントにしかないようなブランドや、ロングテールで売れる商品など、質の高い商品を集めた上で、スタイリストをたてて「この人に提案してもらいたい」とか「この人の真似をしたい」って思ってもらえるようにしたいですね。加えて、試着をしやすい仕組みを作ったり、画像解析を使ってサイズがすぐわかるようにするとか、単価や質が高いものをECでも気軽に買えるようにしたいです。

あとは、香取慎吾さんと祐真朋樹さんがディレクターをつとめる【JANTJE_ONTEMBAAR(ヤンチェ_オンテンバール)】を弊社で独占販売しているんですけど、本当に一瞬で売れるんですよ。芸能人やインフルエンサーなど人に紐づくストーリー性のある商品や、1点もので“ここでしか買えない”特別な物などもお客様に提案していきたいと思っています。

 

STRIPE DEPARTMENT:https://stripe-department.com/

smarby:https://smarby.jp/

ストライプインターナショナル:https://www.stripe-intl.com/


リリースから続々と取り扱いブランド数を増やしていったストライプデパートメント。その名前を目にする機会も多く気になっていたため、お話を伺ってきました。幅広い年齢層の方が利用されていたり、オンライン上で密なコミュニケーションを取られていたりと、これまでのモール型ECとは少し違った特徴がありました。店舗やECなどアパレルに関する膨大なデータを持つストライプインターナショナルだからこそできる、新たなモール型ECが楽しみです。

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