2019.03.06 COLUMN

キッズ向けサブスクリプションが、未来の購買行動を変えるかもしれない

by 深地雅也

こんにちは、深地です。

最近、「サブスクリプションサービス」(通称「サブスク」)というワードをよく耳にするようになってきたかと思います。

サブスクリプションとはサブスクリプション方式とは、利用者はモノを買い取るのではなく、モノの利用権を借りて利用した期間に応じて料金を支払う方式。

 

多くの方に馴染みがあるサービスで言えば音楽配信の【Apple Music(アップルミュージック)】やサイバーエージェントの【AWA(アワ)】、ファッションで言えばレンタルサービスの【Air Closet(エアクローゼット)】やブランドバッグに特化したレンタルサービスの【Laxus(ラクサス)】などが代表的でしょうか。いずれも月額の定額費用を支払って、そのサービスを受けるというもの。特に服で言うと「お試し」や「選んでもらえる」という要素が強く、一部の層に人気を博しているようです。

 

服好きは「選ぶ事」を苦に思わない?

こういった、いわゆる「サブスク」サービスの潮流から、今後の若者の消費の新しい形になるとメディアなどでは言われる事が多いです。これを見て、個人的には、

「とは言え、服好きはまだまだ所有したいだろうし、選ぶ事を苦に思ってる人もそこまでいないのでは?」

などと感じておりました。というのも、選んでくれるサービスのお話を聞いていると、顧客属性がどうやら普段からファッションに慣れ親しんでいない層というデータが出ているからです。また、昨今では安くてデザイン・品質に優れた衣料品が市場に多くある事からも、所有するコストもそれほど高くも無い。

こういった事から、「まだまだみんな自分で選んで購入するだろう!」なんて思っていたのです。とある記事を読むまで…。

 

キッズの買い物ってめっちゃ大変らしい

Foot Locker takes a minority stake in kids clothing subscription service Rockets of Awesome

すみません、いつもワンパターンですが上記は僕の大好きなtechcrunchの記事です。【Rockets of Awesome】というキッズのショッピングサイトがサブスクリプションモデルを起用しているのですが、ZOZOTOWNがやっている「お任せ定期便」のキッズ版ですね。質問形式で、色や柄の好みをヒアリングしていき、16ドルから38ドルのお値段で箱を選択。

(上記のような質問に答えていくと、商品をレコメンドしてくれるようです。)

送られてきた物から欲しいものだけをピックアップして残りは返送というサービスです。ZOZOTOWNのお任せ定期便のモデルとなった【Stitch Fix(スティッチフィックス)】もキッズ版で同様のサービスを展開しています。

上記の記事には、この事業を創業した方のコメントが記載されているのですが、「母親の為のショッピングサイト」を作る事に注力していたようです。というのも、子供服は今年買った服が来年には着られなくなるくらいすぐ換えが必要になり、それが親のイライラにつながっていると。その為にこういった「定期購買」という事業モデルを導入したようです。

 

レコメンドが当たり前の世界に?

このサブスクサービスの行き着く先を考えてみたのですが、幼少期から定期的に謎の箱が自宅に届き、そこから服を選んで残りは返す…、なんていう事に慣れ親しんだ子供は、将来的には自発的に服を選ぶという事を放棄するのでは?と思うのです。もちろん、今現在もキッズの衣料品は母親がショップで購入しているケースが多いでしょうから、子供達は自分で選んでおりません。しかし、自宅に既に選んでもらった商品が届いてしまうのが常態化してしまえばショップに行く事が無くなる訳ですから、服を「自分で選ぶ」きっかけすら無くしてしまいかねない。

キッズの定期便サービスがどこまで拡大するかはまだ未知数ですが、少なくとも母親にとってはとっても合理的です。キッズの定期便拡大は、今サブスクに慣れ親しんでる若者以上に、これからの若い世代が利用する事が当たり前になってくるのではないかと。

「まだまだ市場規模が小さいから」

と、目を背けていたら、そのうち若者のお金の使い方に付いていけなくなってきます。まだ未知数な部分が大きい事ではありますが、そんな危機感を感じてしまいますし、レコメンドサービスが当たり前になってくる世界を想像すると、一業界人としてちょっと寂しい気持ちにもなります。個人的に思うファッションの楽しみの一つは「なりたい自分に近づける」喜びであると思っていますので、そういった価値も忘れられずに残ってほしいですね。

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