こんにちは、深地です。
先週は成人の日もあり、Instagram上では振袖や袴姿の若者の画像で溢れていました。普段から若者の動向を追っている筆者ですが、年々こういった、所謂「晴れの日」にて、とある変化が見て取れるようになってきました。
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上記を見て、違和感はありませんでしょうか?足元を見て頂ければわかりますが、こちらはメゾン・マルジェラというブランドの「足袋ブーツ」というアイコンアイテムになります。その名の通り、足袋のような形状ですから、和装とは相性が良いのです。
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続々と足袋ブーツが出てきます。足袋ブーツは和装で使いやすいからたくさんの人が成人式で活用しているんです。という訳で今回はこの足袋ブーツに注目…、じゃなくて、これはほんの一例に過ぎません。同じようにブランド物を活用した人が多く散見されるのです。
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バレンシアガ、グッチ、バーバリー、コムデギャルソンなどなど。昔からブランド物を多用する人は多かったんですが、特にわかりやすい物が好まれているようです。
ブランドを利用する若者以外にも、個性が際立ったスタイルも増えてきたように感じます。
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上記は自作の服で成人式に参加する若者の写真です。ご紹介した中には服飾専門学生もいらっしゃいますが、とにかく皆さん、クセがすごい…!(そして皆んなやけにフォロワー多い…。)
Instagramが原因で若者が同質化を嫌う?
筆者の成人式はもう15年以上も前の事でしたが、その当時は日本にソーシャルメディアなんて影も形も無い時代でしたので、式が開催されている地域やコミュニティ内で目立てば、若者の承認欲求も満たされていました。スーツ姿が大半でしたので、袴で髪型を個性的にするくらいで男性は特に目立っていた印象があります。女性はほぼ普通の振袖ですね。しかし、今や自分の姿を晒すのは広大なインターネット空間に変化してきています。
成人式のハッシュタグは200万件を超え、この中で目立とうと思うと普通の格好では難しいでしょう。承認欲求を満たす場がリアルからインターネットに移ったからこそ、普通の格好では差別化ができません。ブランド物を多用する理由もここではないでしょうか。有名ブランドのハッシュタグを付ける事で、確実にインプレッションは増えますから「いいね」も付きやすい。自作の服で成人式に臨む若者は、デザイナー志望だったりしますので、自分の創作物も見せれて一石二鳥でしょう。
インターネットによりイベントがアップデートされていく
落合陽一風に言いますと、こういったイベント事の見え方がInstagramによりアップデート、つまり新しいものへと変化していく訳ですね。今までスタンダードだったものが、インターネットによりどんどん更新されていき、それが多数派へと変わる。するとそこにまたカウンターが生まれる。という連鎖ですね。Instagramは若者にとって個人メディアみたいなものですので、フォロワー増やそうと思うと差別化要素が必要になりますから、これを逆手に取った製品戦略はブランド側は活かしやすいのではないでしょうか。
イベントに使えそうなアイテムの提案は効果的!
つまり、こういった晴れの日やイベント毎に使いやすい・目立ちやすいアイテムはよく売れるという事です。もちろん、普段から「インスタ映え」を狙っている若者は大勢おりますし、デイリーに使える物で映える物でもいいでしょう。しかし、今回のように「成人式」という、あらかじめスタイルの方向性が固まったものであれば、製品戦略もより組みやすくなり、ヒット商品は生み出しやすくなるのではないでしょうか。
こういった変化って年々、早くなっている気がするんですが、明らかにインターネットが変化を加速させているんだと痛感致します。「若者」と一括りにしても、1年違えば習慣や文化が異なってくるので、日々その動向の早さに驚くばかりです。トレンドを掴む為には、我々中年も日々アップデートが必要なようですね。