2019.01.15 TREND

DtoCブランドって何?可能性を秘めた、新たなアパレルの在り方を解説

by STYLE it.編集部

DtoCってなに?

近頃、インターネット業界で当たり前のように使われているDtoC(D2C)というワード。このDtoCとは、”Direct to Consumer”の略で、消費者に直接商品を販売するモデルのことを指します。多くは、中間業者へ卸したり、店頭での販売を行ったりせずに自社で運営しているEC(Electronic Commerce=電子商取引)サイトを通じて販売しています。

ここ数年でDtoCの仕組みが浸透したことや2018年にInstagramがショッピング機能を導入したことも影響し、さらにDtoCブランドが盛り上がりをみせています。企業がインフルエンサーを起用しディレクターを立てているブランドもあれば、コンセプトや世界観が明確で、1つのアイテムのみを販売するブランドがあったりと、その形は様々。アパレル以外にもDtoCを行なっている企業は多くありますが、ここでは主にアパレルにフォーカスしてお伝えいたします。

こういったDtoCブランドには、

・広告を使用せずに販売でき、広告費を削減できる
・卸や小売業者を通さないため、担当者の工数や費用が削減できる
・店頭在庫が必要なく、最小限の生産数で始められる
・お客さまの声を聞きやすい・反映しやすい
・SNSや自社サイトを通して世界観を表現しやすい

など多くの特徴があります。

 

なんでこんなに流行ったの?


Wander Fleur

DtoCブランドが盛り上がるようになった背景には、複数の要因があります。

・ネットショッピングのハードルが下がった
・SNSの普及により消費者と直接コミュニケーションを取れるようになった

などインターネット全体の大きな要因だけでなく、

・BASEなどの登場で個人が簡単にECサイトを持てる
・クラウドファンディングなどが広がり、挑戦しやすくなった
・「個」の時代になり、人そのものがブランドやコミュニティ形成の軸になる

など、ここ数年でこれまでの当たり前が変化し、多くのブランドが生まれてきました。

 

ネット→リアル店舗への進出

さらに2018年は、DtoCブランドのポップアップ開催や、ポップアップストア開催などのニュースも多く見られました。

インスタ発D2Cファッションブランド「 Stella Viana (ステラヴィアナ) 」が先行受注会を3日間開催。受注会売上1,100 万円超えを記録。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000040500.html

 

 

ファッションECを展開する株式会社PATRA、年内にPOPUPストアをルミネエスト新宿・ラフォーレ原宿の2ヶ所で開催https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000014763.html

 

このように、オンラインショップやSNS運用を主軸とした小さい規模でスタートし、ある程度の売り上げが見込めるようになった段階でリアルでの販売を行うことがスタンダードになってきています。消費者が雑誌よりもSNSから情報を得ている今、SNS上で消費者を巻き込み熱量の高いファンを獲得してきたブランドは、既にファンを獲得しているためリアル店舗へ踏み出すリスクを下げることができるのだと思います。

 

切っても切れないSNS運用


Mel

DtoCブランドのように仲介業者を挟まずに販売を開始する場合は、“いいモノをつくる”だけでなく“どう見せるか、どう届けるか”が重要になってきていると言えます。

これまでは卸業者が“いいモノ”をピックアップすることでセレクトショップに並んだり、スタイリストや編集者の目に触れることによって雑誌に掲載されたりと、見つけ出し世に広めてくれる人が限られていました。しかし、個人がブランドや商品を見つけ出せるこの時代においては、ブランド側の見つけてもらう努力が必要になっています。オンライン上では、“いいモノ”をつくったとしても実際に生地に触れてもらう機会も、着心地の良さを実感してもらう機会も少ないのです。さらに、選択肢が広がった今、オシャレな雰囲気の写真を並べるだけでも刺さらない。ブランドの世界観やストーリーの共有、どんな思いで作ったどういう商品なのかを伝えていくことが大切なんだと思います。

SNS運用において大切なことは、こちらの記事でも紹介しています。

SNS運用で大切なのは、フォロワーではなくファンを増やすこと

 

まだまだたくさんの可能性を秘めている


MODERN ESSENTIALS

これまでみてきたように、広告費や卸業者にかける費用・工数が少ないDtoCブランドは、ブランドのストーリーを直接消費者に伝えることに注力でき、結果としてリアル店舗での販売を行えたり、雑誌に掲載されたりと次のステップへ進むことができます。

DtoCの仕組みは、小ロットでの生産や受注生産が行いやすいため余剰在庫が出にくかったり、資金のハードルが下がったり、世界観やストーリー重視になったことでアパレル未経験者がブランドを立ち上げやすくなったりと、ここ数年でアパレル業界のあり方を大きく変えてきました。もちろん、やれば当たるという訳ではありませんが、DtoCブランドは従来の常識を覆す多くの可能性を秘めていると感じています。まだまだ小規模なブランドばかりですが、今後どのように変化を遂げて行くのか楽しみです。

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